
「派遣社員の履歴書って、どう書けばいいの?」
「就業先の会社名は書くべき?」
このように、派遣ならではの書き方に迷っていませんか。
履歴書は、書類選考の第一印象を左右する重要な書類です。
特に派遣の場合は、派遣会社と就業先の関係や雇用形態の伝え方など、正社員とは異なるポイントを押さえる必要があります。
この記事では、派遣社員の履歴書について、基本の書き方からケース別の記入例を解説します。
>>派遣社員の履歴書|基本の書き方とマナー
履歴書の書き方に不安がある方は、ぜひ参考にしてください。
記事の目次
派遣社員の履歴書|基本の書き方とマナー
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派遣社員として働いた経験を履歴書に記載する場合、正社員とは異なる独自のルールやマナーがあります。
はじめに、派遣社員の職歴を書く際に絶対に押さえておくべき基本を解説します。
【記入例】一般的な登録型派遣の書き方
一般的な登録型派遣の場合、派遣会社と就業先を1セットとして、時系列に沿って記載します。
【派遣の履歴書の基本の記載例】
| 20XX | 4 | 株式会社A(派遣会社)に登録 |
| 株式会社B(就業先)に派遣就業 | ||
| 営業部で営業事務を担当 | ||
| 20XX | 3 | 契約期間満了により終了 |
派遣会社と就業先の関係がわかる書き方にする
履歴書の職歴欄には、登録した派遣会社と就業先企業(実際に働いた会社)の両方を必ず記載してください。
派遣会社だけでは、どのような環境でスキルを磨いたのかが伝わりません。
一方で、就業先だけを記載すると、その企業の直接雇用(正社員・契約社員)であったと誤解を招き、経歴詐称を疑われる原因となります。
30代・編集者
就業先の企業名を出して良いか迷う方が多いですが、基本的には記載して問題ありません。
ただし、守秘義務契約で企業名の公開が禁じられている場合に限り、「大手自動車メーカー(就業先)」といった伏せ字表現を用いましょう。
登録・就業・期間満了の流れで職歴を書く
派遣の職歴は、正社員のように「入社」とは書かず、「登録」や「就業」といった言葉を使います。
派遣会社に対しては登録、実際の勤務に対しては派遣就業という言葉を使用しましょう。
また、契約が終わった際の理由は、「期間満了につき終了(もしくは退職)」と記載することが最も一般的です。
fa-caret-right就業開始:株式会社△△に派遣就業
fa-caret-right就業終了:派遣期間満了につき終了
【ケース別】派遣の履歴書の書き方
ここからはケース別で派遣の履歴書の書き方を解説します。
派遣社員の経歴は、就業状況によって書き方が異なります。
あなたの状況に当てはまる項目をチェックして、正確な履歴書を作成しましょう。
一つの派遣会社から複数の企業へ就業した場合の履歴書の書き方
同じ派遣会社に所属したまま、複数の就業先企業で働いた場合は、まず派遣会社への登録を書き、その下に就業先での就業と満了を時系列でつなげて書きます。
派遣会社を何度も書く必要はなく、スッキリとまとめることがポイントです。
【一つの派遣会社から複数の企業へ就業した場合】
| 20XX | 4 | 株式会社〇〇(派遣会社)に登録 |
| 20XX | 4 | 株式会社A(就業先)に派遣就業 |
| 総務部で一般事務を担当 | ||
| 20XX | 9 | 株式会社B(就業先)に派遣就業 |
| 営業事務部で契約書作成業務に従事 | ||
| 20XX | 3 | 契約期間満了につき退職 |
30代・編集者
短期間の派遣を多数経験している場合、履歴書の枠に収まりきらないことがあります。
その場合は「株式会社〇〇より、派遣社員として複数社にて一般事務に従事」とまとめ、詳細は職務経歴書に記載しても問題ありません。
複数の派遣会社からそれぞれ就業した場合の履歴書の書き方
複数の派遣会社に登録し、それぞれ別の就業先で就業した場合は、派遣会社ごとに【登録】→【就業】→【満了・退職】のセットを時系列に沿って記載します。
どの派遣会社からどの企業へ派遣されたのかが、面接官に一目でわかるように整理して書きましょう。
【複数の派遣会社からそれぞれ就業した場合】
| 20XX | 4 | 株式会社〇〇(派遣会社)に登録 |
| 株式会社A(就業先)に派遣就業(一般事務として勤務) | ||
| 20XX | 3 | 契約期間満了につき退職 |
| 20XX | 4 | 株式会社△△(派遣会社)に登録 |
| 株式会社B(就業先)に派遣就業(経理事務として勤務) | ||
| 20XX | 3 | 契約期間満了につき退職 |
30代・編集者
派遣会社が複数にわたる場合、採用担当者は継続性や働き方の意図もあわせて見ています。
書き方が整理されていないと、実際以上に短期離職が多い印象を与えてしまうこともあるため、時系列と関係性が一目でわかる構成にしておくことが重要です。
派遣の職歴が多い場合にまとめて書く方法
派遣としての職歴が多い場合は、すべてを時系列で細かく書くのではなく、内容ごとに整理してまとめて記載することが大切です。
下記を参考に、登録した派遣会社を軸にして、就業先と主な業務内容をスッキリまとめると良いでしょう。
【派遣の職歴が多い場合】
| 20XX | 4 | 株式会社〇〇(派遣会社)に登録 |
| 以降、派遣社員としてIT・商社など計4社にて | ||
| 一般事務および経理補助業務に従事 | ||
| 20XX | 3 | 派遣期間満了につき退職 |
派遣から直接雇用になった場合の履歴書の書き方
紹介予定派遣などを経て、就業先企業に正社員や契約社員として直接雇用された場合は、素晴らしいアピールポイントになります。
派遣期間が終了したことと、直接雇用として入社したことを明確に分けて記載します。
【派遣から直接雇用になった場合】
| 20XX | 4 | 株式会社〇〇(派遣会社)に登録 |
| 株式会社A(就業先)に派遣就業 | ||
| 20XX | 3 | 株式会社Aでの派遣期間満了 |
| 20XX | 4 | 株式会社Aに正社員として入社 |
| 20XX | 3 | 一身上の都合により退職 |
30代・編集者
「派遣社員から正社員へ登用」と書いても構いません。
企業から働きぶりが評価された結果ですので、自信を持って記載しましょう。
派遣社員として就業中の場合の履歴書の書き方
現在も派遣社員として働いており、転職活動をしている場合は、最新の経歴の最後に「現在に至る」と記載します。
また、「現在に至る」の後の行に右寄せで「以上」と書くことを忘れないようにしましょう。
【派遣社員として就業中の場合】
| 20XX | 4 | 株式会社〇〇(派遣会社)に登録 |
| 株式会社A(就業先)に派遣就業 | ||
| 現在に至る | ||
| 以上 |
退職予定(契約満了予定)が決まっている場合の履歴書の書き方
すでに次回の更新をしないことが決まっており、退職日(契約満了日)が確定している場合は、「現在に至る」の横、もしくは下の行に退職予定の年月を記載します。
このように書くことで、採用企業側は「いつから自社で働けるのか(入社可能時期)」を把握しやすくなります。
【退職予定が決まっている場合】
| 20XX | 4 | 株式会社〇〇(派遣会社)に登録 |
| 株式会社A(就業先)に派遣就業 | ||
| 現在に至る | ||
| (20XX年X月 派遣期間満了につき退職予定) | ||
| 以上 |
派遣の履歴書作成で意識すべきポイント
派遣の履歴書は、正社員や契約社員の経歴とは少し書き方の考え方が異なります。
特に「どこに所属して、どこで働いていたのか」がわかりにくくなりやすいため、採用担当者が一目で理解できる構成を意識することが重要です。
ここでは、派遣ならではの履歴書作成で押さえておきたい基本ポイントを解説します。
派遣元・派遣先の社名や就業期間は正確に書く
履歴書に記載する社名や就業期間は、必ず正確な情報を記載してください。
「株式会社」を「(株)」と省略してはいけません。
また、派遣会社・就業先ともに、正式名称で記入することがマナーです。
また、就業期間(登録した年月・働き始めた年月・満了した年月)についても、曖昧な記憶で書かず、手元にある雇用契約書や給料明細などでしっかりと確認しましょう。
事実と異なる期間を記載してしまうと、悪気がなくても経歴詐称を疑われたり、入社後の雇用保険や社会保険の手続きで発覚してトラブルになったりするリスクがあります。
雇用形態が派遣だとひと目でわかるようにする
履歴書を見た瞬間に「どの経歴が派遣社員としてのものか」が判別できる構成にすることが不可欠です。
これを怠ると、採用担当者は短期間で正社員を辞め続けていると誤解し、定着性に欠ける人材だと判断してしまう恐れがあります。
派遣社員は契約期間が決まっているという前提があるため、短期間での離職であっても期間満了であればマイナス評価にはなりません。
むしろ、派遣として多様な現場を経験したことは、高い順応性の証として評価の対象になります。
30代・編集者
大手企業での就業経験はアピールになりますが、派遣であることがわからない書き方をしてしまうと、経歴の信頼性を疑われる原因になることもあります。
特に社名だけが強く目立つ書き方は誤解を招きやすいため、雇用形態は必ずセットで明記しましょう。
応募先のニーズに合わせ関連性の高い経験を重点的に書く
履歴書の限られたスペースでは、すべての職歴を均等に書く必要はありません。
募集要項から企業が求めているスキルを読み取り、それに直結する経験に最もスペースを割いて記載しましょう。
例えば、経理職に応募する場合、以下のようにメリハリをつけます。
fa-caret-right関連の薄い職歴(受付など):「他〇社にて受付業務等に従事」と簡潔にまとめる。
fa-caret-right関連の深い職歴(経理補助など): 担当業務や使用ソフト(Excel、会計システム等)を詳細に書く。
このように相手が知りたい情報を優先してアピールすることで、自社で即戦力として活躍してくれそうだという説得力を持たせられます。
【職種別】派遣の経験をアピールする書き方のコツ
派遣の職歴は在籍期間だけでなく、どんな業務をどのレベルでこなしてきたかを具体的に伝えることが重要です。
特に職種ごとに評価されるポイントは異なるため、それぞれの現場で見られている視点を押さえて書くことで、同じ経験でも印象が大きく変わります。
ここでは、代表的な3つの職種ごとに、派遣経験の効果的な書き方を解説します。
事務・オフィスワークの履歴書の場合
事務職では、業務の正確性・効率性・対応力が重視されます。
そのため、単なる業務内容の羅列ではなく、「どのレベルでできるか」まで踏み込んで書くことがポイントです。
例えば「データ入力」だけではなく、「1日○件対応」「ミス削減に貢献」「業務効率化の工夫」などを加えることで、実務能力が伝わりやすくなります。
また、派遣の場合は複数企業を経験していることも多いため、異なる業界・環境でも柔軟に対応できる点も強みになります。
- 使用ソフト(Excel・Wordなど)に加え、できること(関数・資料作成など)まで書く
- 業務量や成果を具体的に示す
- 周囲との連携やサポート業務も評価対象となるため記載する
工場・製造業の履歴書の場合
製造系の仕事では、作業の正確さ・スピード・安全意識が重要視されます。
そのため、どの工程に関わっていたかを明確にすることが大切です。
例えば「製造業務」ではなく、「組立」「検品」「ライン作業」「機械オペレーター」など、具体的な工程を書くことで、採用側が即戦力かどうか判断しやすくなります。
また、継続勤務や無事故といった実績も評価されやすいため、期間や安定性も意識して記載すると良いでしょう。
- 担当工程を具体的に書く(組立・検査・梱包など)
- 作業スピードや生産数など、数値で表せるものは入れる
- 安全面や勤怠の安定性(遅刻・欠勤が少ないなど)もアピールになる
看護師・医療職の履歴書の場合
医療職では、専門スキルと現場対応力の両方が重視されます。
そのため、単なる配属先だけでなく、どんな業務にどこまで関わったかを具体的に書くことが重要です。
例えば「病棟勤務」だけでなく、「バイタル測定・採血・点滴管理・患者対応」など、実施していた業務を明確にすることで、スキルレベルが伝わります。
また、派遣でさまざまな医療機関を経験している場合は、環境適応力や即戦力性が大きな強みになります。
- 配属先(病棟・外来・施設など)に加え、具体的な業務内容を書く
- 対応していた患者層や件数などを補足する
- チーム医療での役割やコミュニケーション力も評価される
派遣の履歴書の書き方に関するよくある質問
ここからは、派遣の履歴書の書き方に関するよくある質問にお答えします。
派遣先の社名は履歴書に書かない方が良い?
基本的には、就業先の社名も記載した方が良いとされています。
派遣の場合、雇用主はあくまで派遣会社ですが、実際にどの企業でどのような業務をしていたのかは重要な判断材料になります。
そのため、派遣会社に加えて、就業先企業名も併記することが一般的です。
ただし、守秘義務や企業側の意向によって社名の記載が難しい場合は、「大手メーカーにて就業」「IT企業にて事務業務に従事」など、業種や規模で補足する形でも問題ありません。
単発・短期の派遣バイトの場合は履歴書にどう記載すれば良い?
単発や短期の派遣は、すべてを細かく書く必要はありません。
むしろそのまま羅列すると、履歴書が見づらくなるため注意が必要です。
基本的には、内容をまとめて記載すると良いでしょう。
例えば、「〇〇派遣会社に登録し、イベントスタッフや軽作業などの単発業務に従事」といった形で、期間と代表的な業務内容を簡潔にまとめます。
応募先と関連性の高い仕事が含まれている場合のみ、個別に補足するとバランスよく伝わります。
履歴書に書ききれない内容は職務経歴書にまとめても良い?
問題ありません。
むしろ、詳細は職務経歴書にまとめることが一般的です。
履歴書はあくまで経歴の概要を伝える書類のため、すべてを詰め込む必要はありません。
派遣で複数の企業を経験している場合は、履歴書では要点だけを記載し、職務経歴書で業務内容や実績を具体的に説明する方が、全体としてわかりやすくなります。
特にスキルや成果をしっかりアピールしたい場合は、職務経歴書を活用することで評価につながりやすくなります。
参照:職務経歴書|厚生労働省
派遣から正社員へ転職する際、履歴書で気をつけるポイントは?
派遣から正社員を目指す場合は、「これまでの経験の流れ」と「活かせるスキルが伝わるか」を意識することが重要です。
派遣はさまざまな企業で働く機会がある一方で、職歴が断片的に見えてしまうこともあります。
そのため、単なる業務の羅列ではなく、どのようなスキルを積み上げてきたかを軸に整理して書くことが大切です。
また、短期間で環境に適応して成果を出してきた点は、派遣ならではの強みです。
この点を意識して伝えることで、即戦力としての評価につながりやすくなります。
派遣社員の履歴書の書き方のまとめ
この記事では、派遣社員としての職歴を持つ方向けに、ケース別の履歴書の書き方や、作成時に意識すべきポイントについて解説しました。
派遣での就業経験は、多様な職場環境で培われた適応力や即戦力の証であり、企業にとって非常に魅力的なアピールポイントになります。
履歴書を作成する際は、派遣会社と就業先を正しく書き分ける、適切な用語(登録・就業・満了)を使うといった基本ルールを守りつつ、情報が多い場合は職務経歴書とうまく組み合わせて経歴を読みやすく整理することが大切です。
今回ご紹介した書き方のコツを参考に、ご自身のこれまでの経験や強みが採用担当者にしっかりと伝わる履歴書を作成し、ぜひ自信を持って転職活動を進めてください。
あなたのキャリアアップを応援しています。